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佐藤 正泰; 諫山 明彦; 岩間 尚文*; 川端 一男*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 44(21), p.L672 - L675, 2005/05
被引用回数:1 パーセンタイル:4.7(Physics, Applied)高温プラズマにおける電子サイクロトロン放射(ECE)の相対論的効果を明らかにするために、数値計算を行っている。磁場閉じ込め装置トカマクにおいて、通常ECEは電子温度の測定に用いられるが、ここでは相対論的効果を用いて電子密度を測定する可能性について調べた。ECEを強磁場側から観測した場合、電子サイクロトロン周波数(EC周波数)が相対論的効果により低い周波数側へ大きくシフトし、非相対論的EC周波数からのずれが大きくなる。数値計算によれば、この周波数のずれは電子温度にほぼ単調に比例し、かつ電子密度に依存する。この依存性を用いて電子密度を測定することが可能である。
西谷 健夫; 四竈 樹男*; Reichle, R.*; Hodgson, E. R.*; 石塚 悦男; 河西 敏; 山本 新
Fusion Engineering and Design, 63-64, p.437 - 441, 2002/12
被引用回数:14 パーセンタイル:65.5(Nuclear Science & Technology)ITER-EDAの工学R&Dの一環として行ったボロメーターの照射試験の結果について報告する。ボロメーターは赤外軟X線領域の輻射を測定する素子であり、プラズマのパワーバランスを評価する重要な計測器である。ITERのボロメーターの候補であるマイカ薄膜ボロメーターの実時間照射試験をJMTRを用いて行った。原子炉出力50MWで25日間を1照射サイクルとして3サイクル照射し、全高速中性子フルエンスは0.1dpa(ITER用ボロメータの目標値)であった。照射中、マイカ薄膜に蒸着した金の抵抗体の抵抗値の著しい増加が観測され、照射後試験により分析したところ、金から水銀への核変換で水銀が45%生成していることを確認した。感度及び応答時間はほとんど一定であったが、0.03dpaのフルエンスで断線が発生した。照射後試験時に観察したところ、マイカ薄膜自体は健全であったが、金の抵抗体に断線が発生していることを確認した。このため、蒸着抵抗体を白金等の核変換断面積が小さい物質に代える必要があることを指摘した。
岩崎 慶太*; 佐藤 稔; 松田 俊明
NIFS-MEMO-36, p.479 - 482, 2002/06
プラズマ計測に用いられるJT‐60 データ処理設備はCAMAC モジュールを使用して各計測装置の制御と計測データの収集等を行っている。その中核となるマイクロプロセッサ付補助クレートコントローラACM‐A はJT-60 の放電シーケンスに同期して装置の制御、設定、監視等を行うマイクロコンピュータ付CAMAC モジュールである。しかしこのシステムのハードウェア,ソフトウェアの調整を行うには構築当初の特殊な技術が必要になるため、システムの汎用性を図りWS(UNIX )化した経緯について報告する。
波多江 仰紀; 中塚 正大*; 吉田 英次*; 内藤 磨; 北村 繁; 佐久間 猛*; 濱野 隆*; 塚原 美光
Proceedings of 29th European Physical Society Conference on Plasma Physics and Controlled Fusion, 4 Pages, 2002/00
誘導ブリルアン散乱(SBS)を用いた位相共役鏡を既存のYAGレーザトムソン散乱装置に応用し、同装置の測定性能の向上を図った。すなわち、YAGレーザ装置に位相共役鏡を組込み、レーザ増幅器で誘起される波面の乱れを補正しダブルパス増幅を行った結果、YAGレーザの性能は[エネルギー:1.7J,繰り返し:30Hz,平均出力:51W]から[4.1J,50Hz,205W]となり、レーザ性能を著しく向上することができた。一方、SBS位相共役鏡は一般の全反射鏡と異なり精密な光学調整を必要とせず、比較的簡単な位置合わせを行うだけで反射光が入射光と全く同じ光路を逆進する。この性質を利用し位相共役鏡をJT-60U 装置に取り付けることにより、プラズマ中でレーザ光を往復させ散乱光量を約2倍にする原理実証試験を行った。
Lee, S.; 近藤 貴; 三浦 幸俊
プラズマ・核融合学会誌, 77(9), p.919 - 929, 2001/09
燃焼プラズマの中心部における不純物、D/T燃焼比及びヘリウム灰計測は核融合燃焼プラズマ実験において最も重要な計測のひとつとなる。しかしながらこれらのパラメータの測定手法は未だ確立されたとは言えず新規の診断法の開発が期待されている。このような計測課題に対し、協同トムソン散乱を用いた先進的計測手法を提案する。本論文ではこの測定法の計測原理と国際熱核融合実験炉(ITER)において期待される散乱スペクトルの計算結果を示し、その実現可能性を示した。次にイオンサイクロトロン周波数に比例した共鳴スペクトルの観測条件と要求される装置性能について議論を行った。さらに既存のトーラス装置であるJT-60UとLHDにおける本手法の適用可能性を検討した結果、これまでの技術と装置を利用することで十分に原理実証実験が可能であることを示した。
海老澤 克之*; Costley, A.*; Donn, A. J. H.*; Janeschitz, G.*; 河西 敏; Malaquias, A.*; Vayakis, G.*; Walker, C. I.*; 山本 新; Zavariaev, V.*
Review of Scientific Instruments, 72(1), p.545 - 550, 2001/01
被引用回数:18 パーセンタイル:67.36(Instruments & Instrumentation)ITER-FEATの運転制御、物理診断に必要な計測として、磁気、中性子、光学、輻射、分光、マイクロ波干渉、計測用中性粒子入射、圧力、静電圧等を網羅する計測系を計画している。これらは過酷な環境に耐え、高度な計測性能を満たさなければならない。特に真空容器内側に設けるセンサは高い中性子及び線束、熱負荷、プラズマ周辺からの中性粒子衝撃、ほかの機器で侵食された物質の再付着を考慮する必要がある。また真空容器外側にある複雑な伝送路と計測機器は、真空境界との整合性、トリチウム閉じ込め健全性、保守等の要求を満たすものでなければならない。上記条件を踏まえ、測定技法の選定、照射実験データに基づく材料選定、ITER向けR&Dの成果をもとに工学設計を進めている。本発表は各種計測系に要求される性能、代表的な計測系を示すとともに残された課題にも触れ、ITER計測系全体の概要を紹介するものである。
西谷 健夫; 飛田 健次; 草間 義紀; 柴田 泰成*
Review of Scientific Instruments, 72(1), p.877 - 879, 2001/01
被引用回数:10 パーセンタイル:52.47(Instruments & Instrumentation)D-Heプラズマでは、He(d,P)反応に附随して起こるHe(d,)Li反応で発生する16.7MeV線の量からD-He反応率を測定する。JT-60Uでは、負磁気シアプラズマにHeガスパフを行い、360keVの負NBI入射を行うことによってD-Heプラズマ実験を行った。線検出器としては、高いエネルギーの線に対し、高い検出効率を有する3"3"のBGOシンチレータ検出器を採用した。この検出器は、地下に設置し、床の貫通孔を通してプラズマ中心部を見込む配置とした。16.7MeV線に対する検出効率は、モンテカルロコードMCNP-4Bを用いて計算により求めた。1999年9月の実験では、16.7MeV線を確認し、その係数率からD-He核融合出力を11030kWと評価した。
児玉 了祐*; 吉田 英俊; 藤田 順冶*; 西谷 健夫; 武藤 貞嗣*; 鞠 重山*; 松田 俊明; 長 照二*; 川端 一男*; 磯部 光孝*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 74(10), p.1208 - 1213, 1998/10
1998年6月7日から11日まで米国プリンストン大学で開催された第12回高温プラズマ計測に関するトピカル会議での主要な発表についてまとめたものである。磁気核融合と慣性核融合等に係わる総数が310件の発表では7セッションに分類されて講演されたが、本会議報告でも同じ形式で記述した。
栗原 研一; 川俣 陽一
Proceedings of 17th IEEE/NPSS Symposium Fusion Engineering (SOFE'97), 1, p.799 - 802, 1998/00
DT長時間燃焼を行うトカマク型装置では、高中性子束場中で、プラズマ近傍の高精度磁場測定が要求されている。多くの核融合装置でこれまで用いられてきた「磁場変化率を微小コイルで電圧に変換し時間積分する方式」は、センサーの構造が単純で一旦取り付けた後は保守の必要がなく、また耐放射線性に優れていると予測されるなど、他の方式に比べ有利である。しかし、その信号処理に不可欠な積分器がドリフトするため長時間に亘る高精度計測は困難とされてきている。これを解決する目的で、新型のデジタル積分素子の使用を含む様々なドリフト抑制策を施して、ITERにも適用可能なデジタル積分器を試作開発した。JT-60での試験を含むこれまでの開発ステップの詳細とITERへの適用方法等の検討を行った結果を報告する。
栗原 研一; 川俣 陽一
JAERI-Research 97-072, 35 Pages, 1997/10
DT長時間燃焼を行うトカマク型装置では、高中性子束場中で、プラズマ近傍の高精度磁場測定が要求されている。多くの核融合装置でこれまで用いられてきた「磁場変化率を微小コイルで電圧に変換し時間積分する方式」は、センサーの構造が単純で一旦取付けた後は保守の必要がなく、また耐放射線性に優れていると予想されるなど、他の方式に比べ有利である。しかし、その信号処理に不可欠な積分器がドリフトするため長時間に亘る高精度計測は困難とされてきている。これを解決する目的で、新型のデジタル積分素子の使用を含む様々なドリフト抑制策を施して、ITERにも適用可能なデジタル積分器を試作開発した。JT-60での試験を含むこれまでの開発ステップの詳細とITERへの適用方法等の検討を行った結果を報告する。
佐藤 正泰; 石田 真一; 伊世井 宣明; 諫山 明彦; 白井 浩; T.Oyevaar*; 寺西 大*; 岩間 尚文*; 内野 喜一郎*
Fusion Engineering and Design, 34-35, p.477 - 481, 1997/00
被引用回数:14 パーセンタイル:72.17(Nuclear Science & Technology)JT-60Uプラズマの閉じ込め・加熱機構の解明等に必要な電子温度分布の時間変化を測定するために、プラズマから放射される電子サイクロトロン放射(ECE)を測定する3つの装置からなるシステムを開発した。このシステムはそれぞれの3つの装置(フーリエ変化分光器、回折格子型分光器及びヘテロダインラジオメーター)の特徴を活かして世界最高レベルの高時間分解能と空間分解能を有する。その特徴は、長時間運転(半年以上)の極低温(4K)冷凍機の採用等により、将来の核融合炉における長時間炉心計測に対応できることである。核融合炉において重要性が認識されている相対論的効果のECE測定への影響は、現在のトカマクプラズマの電子温度領域においては無視されてきたが、詳細な解析の結果、その影響が電子温度分布のみかけ上のずれとして現われ、精密な電子温度分布測定を行う場合には、補正する必要があることを見い出した。
山下 幸彦; 閨谷 譲; 荻原 徳男; 吉成 洋治*; 横溝 英明
核融合研究, 59(SPECIAL ISSUE), p.289 - 302, 1988/00
JT-60の周辺プラズマにおける不純物の振舞を究明する目的で製作し、稼動している周辺プラズマ監視システムについて、計測装置としての性能、現在までの主要成果等を中心に記述した。
川島 寿人; 的場 徹; 小川 俊英; 河上 知秀
JAERI-M 85-005, 17 Pages, 1985/02
トカマクプラズマにおけるX線等のエネルギースペクトル計測用として、通常のマルチチャンネル波高分析器に比べて、高い計数率で波高分布の時間変化を測定できる高速マルチチャンネルアナライザを試作した。JFT-2Mにおいて半導体検出器を使用して軟X線スペクトルを試験的に測定した結果、当初計画通りの性能を確認することができた。
竹内 浩; 松田 俊明; 西谷 健夫; 志甫 諒; 小長井 主税*; 木村 博信*; 前田 彦祐
JAERI-M 83-141, 15 Pages, 1983/09
トカマクプラズマのイオン温度を測定するための能動粒子線計測法がJFT-2トカマクに適用され、ジュール加熱時のイオン温度が求められた。測定には15KeVの水素原子ビームが用いられ、散乱粒子のエネルギー分析と検出は、散乱角4で運動量分析器とシリコン障壁型の半導体検出器によって行なわれた。得られたイオン温度は受動的な荷電交換中性粒子計測法で得られた値と一致した。また散乱スペクトラムへの影響も調べられ、ラザフォード散乱から予想された強度と散乱強度の間の差はターゲット粒子の原子数の増大とともに増加することがわかり、その結果、散乱強度に不純物イオンが寄与しない現象は中性粒子ビームの不純物イオンの衝突によるイオン化により起ることがわかった。
鈴木 康夫; 小方 厚; 平岡 徹
JAERI-M 8514, 41 Pages, 1979/10
IAEAINTORWorkshopのGroup16、計測、データ処理、制御についてのJAERIチームの検討結果をまとめたものである。INTORの計測等を考察するための、データアセスメントを行い、また、INTORの世代のトカマク装置における計測、データ処理、制御の在り方、問題点を検討した。また、Sesson2において課せられたホームワークの検討結果が最終章にまとめられている。
小方 厚; 相川 裕史; 鈴木 康夫
Japanese Journal of Applied Physics, 16(1), p.185 - 186, 1977/01
被引用回数:1磁気プローブによって、トカマクのポロイダル磁場の垂直成分・接線成分を測定し、これらのフーリエ展開の係数から、プラズマの変位、変形を検出する方法の精度を論じ、プローブの個数・配置を決定するための根拠を与えた。測定にともなう誤差は2種類ある。 第一はフーリエ級数を有限フーリエ多項式(部分和)で近似したために生じる系統誤差であり、第二はプローブの設定のずれ、検出系(増幅器、積分器等)の動作が理想的でないためなどにより生じる偶然誤差である。 円周上に45°おきに8個のプローブを配置し、プローブの方向のずれが5.7°(0.1ラジアン)とすると、位置検出の誤差は2.5%程度になる。
井上 多加志; 草間 義紀; 杉本 誠; 奥野 清; 中嶋 秀夫
no journal, ,
現在ITERは、サイトである南仏サンポール・レ・デュランスにおいて建屋の建設が急ピッチで進められており、並行して、参加7極ではITERの核となる機器の設計・製作が進展している。TFコイル実機用導体の日本分担分の製作は既に完了した。TFコイル、CSコイル導体についても実機製作に着手している。中性粒子入射装置(NB)では、実機の製作に先立って伊・パドバにNB実機試験施設(NBTF)を建設し、実機と同等の電源、NB装置を持ち込んで試験を行う計画である。日本は1MV直流高電圧の絶縁技術が必要な電源高電圧部、HVブッシングの調達を担当しており、2015年10月に高電圧電源の第一陣を船積みし、一路イタリアに向けて出航させた。本講演では、日本が調達する電子サイクロトロン加熱装置の水平ランチャー、ブランケット遠隔保守装置、計測機器(ポロイダル偏光計、周辺トムソン散乱計測装置、ダイバータ不純物モニタ、ダイバータ赤外サーモグラフィ等)、ダイバータ外側ターゲット、テストブランケットモジュール(TBM)の設計、R&D、及び調達について概要を報告する。
久保 博孝; 伊丹 潔; 千葉 真一; 福本 正勝; 濱野 隆; 波多江 仰紀; 諫山 明彦; 今澤 良太; 神谷 健作; 河野 康則; et al.
no journal, ,
JT-60SAでは、プラズマ計測は、トカマク装置の運転及び安全に加え、プラズマの評価、物理研究、実時間制御に欠くことができない。JT-60SAの計測装置にはできる限りJT-60Uで使用されていた計測装置の構成部品を再利用するが、長パルス高加熱を伴う新たな超伝導トカマク装置に適応するために、また新たな研究の必要性を満たすために、開発が必要である。特に、対物光学系などプラズマ近傍の構成部品の多くは再設計しなければならない。ここでは、JT-60SAのプラズマ計測装置の開発状況について発表する。